ドメイン管理会社が倒産して、初めての独自ドメインを失った話
今回は、私がとあるWEBサイトを開設してから閉鎖するまでの話です。
独自ドメインを持っている方、ブログを書いている方、自分のホームページを持っている方などに読んでいただけたらなと思い、昔の記憶を呼び起こしながら書いてみました。
久しぶりにブログを始めて「浦島太郎」状態なので、「今はそんな古臭い言い方しないよ」とか「ここちょっとおかしいよ」と思う部分がありましたらそっと教えてくださいませ。
私がWEBサイトを作成したワケ
始まり
私が10代の頃、まだネットは今ほど栄えていなくて、あるのは企業のサイトやHTMLの知識がある人が作ったものがほとんどでした。
なんとなくHTMLに興味をもった私は、タグ辞典と数少ない解説サイトを参考にしながら、画面上に「こんにちは」と表示してみたり、ボタンを押すと「HELLO!」と表示されるページを作ってみたりして遊んでいました。
そうやって少しずつ出来ることが増えてくると、今度は「誰かに見てもらいたい」という気持ちが強くなり、無料レンタルサーバーを借りて自分のコンテンツを公開していくようになりました。
より自由度の高い有料サーバーへ
ささやかながらもアクセスがあることで、どんどんやる気がでてきた私は、JavascriptやCGIへと勉強範囲を広げていき、独自ドメインを取得しレンタルサーバーもCGIが使える有料サーバーへと乗り換えました。
この有料サーバーでは、ユーザー同士がコミュニケーションをとれる特定ジャンルのフォーラムサイトのようなものを作りました。
当時は、WEB運営者同士を繋ぐサイト(にほんブログ村みたいなもの)はいくつかありましたが、一般ユーザー同士が情報交換をできるサイトが少なかったため、私のサイトは日に日にアクセスが増えていきました。
少しずつ知名度が上がっていく
その後順調にアクセスを伸ばした私のサイトは、雑誌の特集ページで取り上げられたり、企業から広告のオファーをもらうほどに成長していました。
それと同時に私が借りている格安サーバーは、頻繁にサーバーダウンするようになりました。
サーバーがダウンするたびに、ログ(ユーザー同士のやりとりの履歴)の復旧やプログラム自体の見直しを行い、書き込み内容の管理などにも時間をとられ、遊びたい盛りの私はだんだんと自分のサイトを「お荷物」に感じるようになっていきました。
ドメイン管理会社の倒産
WEBサイトが消えた
サイトの管理にうんざりしていた私は、より高価で安定したサーバーへ乗り換える気持ちにもなれず、すこしずつ更新頻度が減り気がつくと1ヶ月以上放置状態に。
そんなある日久しぶりに更新しようかと思いWEBを開くと、私のサイトが消えていました。
ホームページには見たことのないサイト名と英語の広告が表示され、FTPからも接続できない状態です。
訳が分からず管理会社のサイトを開くと、こちらも消えていました。
2通のメール
すっかり興味が薄れていたとはいえ、すこしずつ育ててきた自分のサイトが突然消えたことにショックを受けた私は、必死で原因を調べました。
なにかメールがきているかもしれないと思いましたが、管理会社からのメールはありませんでした。
でも、このとき2通の未開封メールを見つけました。
海外から送られてきた英語のメールで、怪しいと思い開かずに放っておいたものです。
翻訳サイトもなかった時代(たぶん)なので、英和辞典を引きながらこのメールを読んでいきました。
1つ目は、「アメリカの会社(以降、A社とします)で私のドメインを引き継いで管理している。ドメインの更新期限が近づいている」という内容。
2つ目は、「ドメインの更新期限が切れ権利を失った」という連絡。
私は愕然としました。完全に見逃していたのです。
私は、格安サーバーの管理会社経由でドメインも取得していたため、管理会社倒産時にドメインだけがA社に引き継がれたようです。
そして運悪くそのタイミングでドメインの更新時期になったのでした。
売り出されたドメイン
自分のドメインを奪われたと思った私は、なんとかして取り返そうと考えました。
(実際には私がメールを見逃したのですが・・・)
ドメインの情報を調べると、所有者は先ほどのメールのA社になっています。
さらにネットで検索していくと、A社は中古ドメイン販売業者だということが分かりました。
私のドメインはA社のサイトで、学生には手の届かないような金額で販売されていました。
がっくりと肩を落とした私は、その日からネットの世界を離れました。
独自ドメインの価値
私は独自ドメインには価値があると思います。
使用年数や被リンク数などのSEO的な価値はもちろんですが、サイトを訪れお気に入りに追加してくれた訪問者や、サイトを通してコミュニケーションをとっていた人たちとのつながりという意味での価値です。
独自ドメインを失うということは、自分が行方不明状態になるということです。
電話番号を失ったのであれば、自分から連絡をとり新しい番号を伝えることができますが、独自ドメインを失うといままで訪問してくれていた人たちに新しいドメインを知らせることもできなくなります。
いまならツイッターやフェイスブック経由でお知らせすることもできますが…
それでもすべての人に知らせることはできません。
無料ブログの危険性
今回のケースではWEBサイトの運営だったため、FTPからアップロードした元データを保存していた私の手元にはバックアップデータが残っていました。
もし私にその気があれば、新しいサーバーと契約しそのままバックアップを使い、以前と同じようなサイトを再開することもできました。
再開していれば、いつかまた皆に見つけてもらうことができたかもしれません。
でも、無料ブログの場合にはブログの管理画面で記事を書くため、自分のバックアップは残りません。
もしその無料ブログが突然閉鎖したら?突然アカウント削除されたら?
いままで使っていたアドレスだけではなく、毎日コツコツ書き溜めてきた記事もすべて失うことになります。
だから無料ブログを使うのであれば、記事のバックアップをとるということが最低限必要になると思います。
そしてできれば独自ドメインに移行し、突然の閉鎖やアカウント削除があっても、そのまま他で続けられるようにしておくと安心です。
独自ドメインを取得する際には、できるだけ大手の潰れなそうな会社を選んでください。
⇒私がいま使っているドメイン管理会社 (実はドメインを4つ保有しています^^;)
私が独自ドメイン化していないワケ
ここまで独自ドメインをおすすめしておきながら、なぜ私がこのブログを無料のまま続けているのかですが、理由は3つあります。
ひとつめ、なんとなく始めたから。ほんとなんとなくなので。ブログに書いたら片付け3日坊主が治るかなくらいの気持ちで続けています。
ふたつめ、まだブログを始めて数週間だから。1年間続けられるか分からないため、もう少し後でも良いかなと思っています。
みっつめ、はてなブログのドメインパワーが強いから。私が先日書いたセルクマ記事ですが、「セルクマ」で検索するとGoogle検索で1ページ目に表示されました。
今は2ページ目まで落ちているので少しずつ落ちていくと思いますが、始めたばかりのブログ記事が、6万9000件中10位以内に入るのはドメインパワーのおかげだと思っています。
まだトップ画すらないブログなので、もう少し手を加えられるようになったら、独自ドメインに移行しようかと思います。
まとめ
今回のまとめ
ネット上のものは、管理会社やサーバー次第で一瞬で消えてしまう可能性があります。
何があるか分からないからこそ、できる限りの対策はしておいたほうが良いですよね。
今回は、私のようにケチって安い管理会社を選ぶとこんなこともあるよっていう体験談でした。
最後に
「トップ画作ったげるよ」という心優しく慈悲深い方がおりましたら、何卒よろしくお願い致します。あ、それと、アイコンもナマエモノ顔だけバージョンにできたら…。
以上、ドメイン管理会社が倒産して、初めての独自ドメインを失った話 でした。
このブログ初の3000文字越えとなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!